16-17 牡馬戦線

続いて牡馬戦線です

 

年明け当初の段階では’14世代の牡馬はレベルが低いと言われていました

牝馬戦線で圧倒的な力を見せ付けたソウルスターリングをはじめ、破れはしたものの牡馬G1である朝日杯FSで1番人気を獲得したミスエルテ(結果4着)など、牝馬の派手な活躍が目立っていたためです

 

ミスエルテに朝日杯で勝利したサトノアレスの評価はあまり上がらず、暫定的な世代ナンバーワンは暮れのホープフルSを勝ち、3戦3勝で年を越した下村厩舎のレイデオロと、1勝2着2回と取りこぼしているものの、素軽い走りで関係者からの評判の良い和泉厩舎のヴァナヘイムと目されていました。

 

しかし年明け早々、ヴァナヘイム骨折のニュースが飛び込みます

全治は6ヶ月、春クラシックの全休を余儀なくされます

クラシック戦線はより主役不在の様相を呈します

日刊スポーツ賞シンザン記念(2017/01/08)

01 キョウヘイ(牡3   高倉稜 56.0 1.37.6 36.7 ------15-12 8 27.4 リーチザクラウン / ショウナンアネーロ 栗)宮本博  428 -2 9 5
02 タイセイスターリー(牡3 武豊 56.0 1.37.8 37.3 ------10--8 4 9.9 マンハッタンカフェ / スターアイル 栗)矢作芳人 524 -6 14 8
03 ペルシアンナイト(牡3 ハナ M.デム 56.0 1.37.8 37.5 -------7--7 1 2.4 ハービンジャー / オリエントチャーム 栗)池江泰寿 478 +2 5 3
04 トラスト(地)(牡3 柴田大知 57.0 1.38.0 38.0 -------3--4 3 6.9 スクリーンヒーロー / グローリサンディ 栗)中村均  468 +2 8 5
05 マイスタイル(牡3 クビ 福永祐一 56.0 1.38.0 37.8 -------5--5 5 11.8 ハーツクライ / ファーストナイナー 栗)昆貢   458 0 10 6
06 アルアイン(池田)(牡3 21/2 シュミノ 56.0 1.38.4 38.2 -------5--5 2 3.6 ディープインパクト / ドバイマジェスティ 栗)池江泰寿 514 -4 7

4

ここまで2戦2勝のアルアインでしたが、直線入り口で大きな不利を受けた事もあり伸びを欠き6着まで

1着キョウヘイの父は新種牡馬リーチザクラウン、わずか11頭の産駒から重賞勝馬を生み出しました

 

京成杯(2017/01/15)

01 コマノインパルス(牡3   田辺裕信 56.0 2.02.5 35.6 12-12-10--7 1 3.8 バゴ / コマノアクラ 美)菊川正達 462 -2 8 5
02 ガンサリュート(牡3 クビ 北村友一 56.0 2.02.5 35.5 10-10-11-11 7 14.4 ダノンシャンティ / ベネディーレ 栗)安田隆行 506 +6 11 6
03 マイネルスフェーン(牡3 1/2 柴田大知 56.0 2.02.6 35.6 10-10-11-11 3 6.5 ステイゴールド / マイネジャーダ 美)手塚貴久 442 +4 2 2
04 ジュニエーブル(牡3 3/4 吉田豊 56.0 2.02.7 35.6 12-12-13-11 15 254.3 スズカフェニックス / ピーチフィズ 美)竹内正洋 446 -2 5 3
05 アサギリジョー(牡3 3/4 石川裕紀 56.0 2.02.8 36.2 -6--9--6--6 8 18.8 ジャングルポケット / メイクヒストリー 美)相沢郁  486 0 12 7
10 ポポカテペトル下村 11/4 戸崎圭太 56.0 2.03.3 36.8 -4--4--4--3 4 7.8 ディープインパクト / ミスパスカリ 栗)友道康夫 476 -2 4 3

人気の一角ポポカテペトルは全く延びず

地味な馬で特に感想もあまりないです

 

 

若駒ステークス(2017/01/21)

01 アダムバローズ(牡3   池添謙一 56.0 2.01.7 35.6 -1--1--1--1 5 10.1 ハーツクライ / チャチャリーノ 栗)角田晃一 504 -8 1 1
02 ダノンディスタンス山田) ハナ 和田竜二 56.0 2.01.7 35.5 -2--2--2--2 3 4.4 ルーラーシップ / アゲヒバリ 栗)佐々木晶 512 -4 5 5
03 シャイニーゲール(牡3 福永祐一 56.0 2.02.5 35.5 -5--5--5--5 2 3.5 キングカメハメハ / クリスタルコースト 栗)石坂正  470 +4 2 2
04 インウィスパーズ(牡3 ハナ 松若風馬 56.0 2.02.5 36.1 -3--3--3--3 1 2.1 ディープインパクト / サムワントゥラブ 栗)音無秀孝 444 0 4 4
05 アドマイヤウイナー(牡3 1/2 M.デム 56.0 2.02.6 35.9 -3--4--4--4 4 5.7 ワークフォース / ソングバード 栗)須貝尚介 500 -4 3 3

本来ならヴァナヘイムが出ていたレース、直前回避により無念の春全休となりました

このレースは結果としてたったの5頭立てとなりましたが、ヴァナヘイム参戦により回避した馬も多かったと思われます

小頭数らしいスローな流れから前の2頭でそのまま決着、ダノンディスタンスはハナ差に泣きます

 

きさらぎ賞(2017/02/05)

01 アメリカズカップ(牡3   松若風馬 56.0 1.50.1 35.9 -------3--3 6 17.2 マンハッタンカフェ / ベガスナイト 栗)音無秀孝 450 -12 7 7
02 サトノアーサー山田) 13/4 川田将雅 56.0 1.50.4 36.0 -------5--6 1 1.4 ディープインパクト / キングスローズ 栗)池江泰寿 474 +6 1 1
03 ダンビュライト(牡3 アタマ ルメール 56.0 1.50.4 36.1 -------5--4 2 5.6 ルーラーシップ / タンザナイト 栗)音無秀孝 472 0 4 4
04 プラチナヴォイス(牡3 11/4 和田竜二 56.0 1.50.6 36.6 -------2--1 3 8.6 エンパイアメーカー / プレザントブリーズ 栗)鮫島一歩 510 +2 5 5
05 エスピリトゥオーゾ(牡3 13/4 四位洋文 56.0 1.50.9 36.2 -------7--7 7 51.3 ダイワメジャー / ポポラス 栗)木原一良 454 -4 6 6

ここまで2戦2勝の良血サトノアーサーが断然人気でしたが2着に敗れるも、賞金加算をし今後の出走に繋げます

 

すみれステークス(2017/02/26)

01 クリンチャー(牡3   藤岡佑介 56.0 2.14.1 35.8 -3--2--2--2 5 12.0 ディープスカイ / ザフェイツ 栗)宮本博  476 -2 1 1
02 タガノアシュラ(牡3 国分恭介 56.0 2.14.8 36.7 -1--1--1--1 4 9.3 マンハッタンカフェ / レイサッシュ 栗)五十嵐忠 502 -10 2 2
03 キセキ(牡3 11/4 川田将雅 56.0 2.15.0 36.3 -5--5--5--5 1 1.9 ルーラーシップ / ブリッツフィナーレ 栗)角居勝彦 486 -10 5 5
04 レイトブルーマー(牝3 21/2 松若風馬 54.0 2.15.4 36.8 -6--5--5--3 3 7.9 ジャングルポケット / ブルーミングスノー 美)武井亮  454 -4 4 4
05 ダノンディスタンス(山田) 21/2 和田竜二 56.0 2.15.8 37.3 -4--4--4--3 2 3.1 ルーラーシップ / アゲヒバリ 栗)佐々木晶 512 0 6 6

ダノンディスタンス、オープン入りをかけて再挑戦するも追ってのびず5着

皐月は一旦諦め次の目標へと向かいます

 

報知杯弥生賞(2017/03/05)

01 カデナ(牡3   福永祐一 56.0 2.03.2 34.6 -8--8--7--5 1 3.3 ディープインパクト / フレンチリヴィエラ 栗)中竹和也 460 0 11 8
02 マイスタイル(牡3 1/2 横山典弘 56.0 2.03.3 35.1 -1--1--1--1 8 26.4 ハーツクライ / ファーストナイナー 栗)昆貢   450 -4 10 7
03 ダンビュライト(牡3 11/4 ルメール 56.0 2.03.5 35.0 -5--5--5--5 5 9.1 ルーラーシップ / タンザナイト 栗)音無秀孝 470 -2 4 4
04 ベストアプローチ(外)(牡3 ハナ 戸崎圭太 56.0 2.03.5 34.8 -6--6--9--9 7 18.6 New Approach / Sant Elena 栗)藤原英昭 476 +2 1 1
05 サトノマックス(牡3 クビ シュタル 56.0 2.03.5 34.6 10-10-11--9 6 9.8 ディープインパクト / ラシャルマンテ 美)堀宣行  486 +2 5 5
08 グローブシアター(池田) ハナ 川田将雅 56.0 2.03.6 35.0 -6--6--7--5 4 7.8 キングカメハメハ / シーザリオ 栗)角居勝彦 428 -4 3 3

ホープフル3着から挑んだ良血馬グローブシアターですが痛恨の8着

母や兄達が挑み、制したクラシックへの道は険しいものとなっていしまいます

 

 

毎日杯(2017/03/25)

01 アルアイン池田(牡3   松山弘平 56.0 1.46.5 34.3 -------2--2 2 7.7 ディープインパクト / ドバイマジェスティ 栗)池江泰寿 520 +6 3 3
02 サトノアーサー山田 1/2 川田将雅 56.0 1.46.6 33.3 -------8--7 1 1.2 ディープインパクト / キングスローズ 栗)池江泰寿 472 -2 1 1
03 キセキ(牡3 1/2 シュタル 56.0 1.46.7 33.4 -------7--7 7 32.8 ルーラーシップ / ブリッツフィナーレ 栗)角居勝彦 482 -4 6 6
04 プラチナムバレット(牡3 池添謙一 56.0 1.47.0 34.2 -------4--4 5 14.2 マンハッタンカフェ / スノースタイル 栗)河内洋  480 -2 7 7
05 トラスト(地)(牡3 13/4 丹内祐次 57.0 1.47.3 34.3 -------5--5 6 16.9 スクリーンヒーロー / グローリサンディ

POG指名馬がここで対決

サトノアーサーは単勝1.2倍とちょっと信じられないような1本かぶりの人気をするも、番手から早め抜け出すソツのない競馬のアルアインを半馬身捕らえきれず2着

敗れはしたものの、展開が向かなかっただけと好意的な捕らえられ方が多数をしめました

 

皐月賞(2017/04/16)

01 アルアイン(池田)   松山弘平 57.0 1.57.8 34.2 -3--4--5--5 9 22.4 ディープインパクト / ドバイマジェスティ 栗)池江泰寿 518 -2 11 6
02 ペルシアンナイト(牡3 クビ M.デム 57.0 1.57.8 34.1 15-15--5--5 4 8.1 ハービンジャー / オリエントチャーム 栗)池江泰寿 480 -2 7 4
03 ダンビュライト(牡3 3/4 武豊 57.0 1.57.9 34.3 -6--6--5--3 12 56.1 ルーラーシップ / タンザナイト 栗)音無秀孝 466 -4 10 5
04 クリンチャー(牡3 11/4 藤岡佑介 57.0 1.58.1 34.8 -3--3--2--1 13 76.7 ディープスカイ / ザフェイツ 栗)宮本博  476 0 16 8
05 レイデオロ(下村) クビ ルメール 57.0 1.58.2 34.0 16-16-16-14 5 10.4 キングカメハメハ / ラドラーダ 美)藤沢和雄 484 +8 5 3
06 スワーヴリチャード(牡3 クビ 四位洋文 57.0 1.58.2 34.3 -6--9-11-10 2 7.0 ハーツクライ / ピラミマ 栗)庄野靖志 504 +4 2

1

「レベルの低い」この世代の牡馬最初のクラシック、1番人気を奪ったのは牝馬のファンディーナでした

前走フラワーCを5馬身差の圧勝で制し、無敗で牡馬戦線に乗り込みます

そのファンディーナは平均ペースのレースを前目3番手あたりからレースを進めますが、直線手前でマクってくるペルシアンナイト以下に飲み込まれ7着、勝ったのはほぼ同じような位置からレースを進めたアルアインでした

本馬は仕掛け所の4各で何かに躓いて一度下がりかけたところ盛り返しての勝利で力がないと勝てない勝ち方でした、前走も明らかな不利を受けての敗退であり、9番人気はあまりにも舐められたといったところ、馬券を取れた人には簡単だったレースでしょう

ホープフル勝ち馬レイデオロは年明け初戦がこのレース、管理調教師の藤沢師らしいレース選びですが、後方一気で掲示板確保までは持ってきます

明らかに狙いはここに定めておらず、不気味な雰囲気は漂います

 

f:id:capsuleperfume:20170610232735p:plain

年明け~皐月賞終了までの賞金獲得グラフ

アルアインの活躍により一気に池田厩舎が急上昇し、山田、下村厩舎と3強体制を築きます

記事中も全く話題に上がっていませんが、3弱も見事な接線で熱い戦いを繰り広げます

佐竹厩舎のエースは全て1番人気で2.1.2.3.3.8.4着のレジェンドセラー

上田厩舎は1.2.4.3.4と掲示板をはずしたことのないサトノシャークが稼ぎ頭です

翻って和泉厩舎は上から

ヴァナヘイム(故障)

ミラアイトーン(故障)

レッドオルガ(故障)

コリエドール(体調不良)

エリンソード(喉鳴り)

と、ここまでに賞金を稼いでいる馬が全馬に馬体異常発生

そりゃ最下位だわ、という状況になっています

 

長くなったのでオークス~ダービー編はまた今度